すべての積読は一冊の本から始まる。
カポーティの「ティファニーで朝食を」はラブ・コメディーではなく、上昇志向強く勝ち組をめざず女性が行き場を失い彷徨う小説だと思っている。飼い猫にはいろんな意味を含ませている。
佐藤優氏著書の「牙を研げ」で言及あった「山は人びとを遠ざける」と言う一文を読み、日本の山並みを思い出した。地理的に分断されるからね。
小説「夜明け前」冒頭の「木曾路はすべて山の中である」を体感したくて奈良井宿に行ってみた。次回は是非とも馬籠宿まで行きたい。
有吉佐和子「和宮様御留」で木曽路への言及は少ないが、幕末、東海道の裏街道木曽路で和宮は徳川将軍家へお嫁に、ここ奈良井宿では休憩を。未だに当時の面影残っている。
妹・向田和子さんによる「向田邦子の恋文」には杉並区本天沼と恋人が住む高円寺を行き来する邦子さんの様子がうかがえる。高円寺で遭遇した赤いビートル。
「うれしい悲鳴をあげてくれ」いしわたり淳治(ちくま文庫)の林ナツミ女史の浮遊感表紙に触発されて。
着物を介在して人生や人間関係を描く幸田文の「きもの」を読みつつ、現在では自分なりに好きに素敵に着物を着てよいと思う。
クレッソニエールのフランス料理を食べて、「私の食物誌」吉田健一の西洋料理のことを思い出した。
今での日本人は電球色の暗がりに落ち着きを感じるのだろうか?「陰翳礼讃」に書かれた内容の行き着く先は…。
西荻にある雑貨店「FALL」店主による雑貨を通しての人生観が切なくて面白い。夏葉社の本の装丁も美しい。
「東京の地霊(ゲニウス・ロキ)」を読んで感じた。東京の土地に宿る土地の無念?や怨念?を知り、そんなことを思いながら撮影した写真を掲載。
藤沢周平氏「一茶」に描かれるお江戸のフリーランス。晩年は故郷の信州に戻り、パトロンがいた湯田中温泉にも訪れる。静かで味わいある温泉街。