「詩の樹の下で」長田弘


樹形が決まる巨木が好き

同じ写真を何枚も撮ってしまう。こちらは、練馬区に存在する白山神社の大ケヤキです。

国の天然記念物は秋の装いでした。

もっと人の想像力を掻き立てるような写真撮りたい!と夏から先生についてます。で、その先生は私の街中巨木の写真を見て、勧めてくれた本があります。

この写真にちなんで、こちらを紹介したい。
詩の樹の下で長田弘みすず書房

巨木には生き残る生命力と運がある

と、自分は信じてます。そんな存在感に魅了されてますが、同じように魅了され文章で表現されている人もやっぱりいるんだなと。

タイトル「独り立つ木」は、とてもこの欅にぴったりかと。

その木を独り立つ木にしたのは、みずから森を失いつづけてきた、人間の長いあいだの営みの結果にはちがいない。
(略)
独立とは本来こんなに無垢な在り方をあらわす言葉だったのかという思いに引き入れられる。

たった一本、これほどにも高い欅の木がそこに在るという、ただそれだけの爽快な事実。ただ在るというだけのことが、その木のように潔く存在することで在ると知ることは、日々の慰めだ。

ただ「立っている」と思えばそれだけですが、この1本だけが立っていると観点変えれば、いろんなことを感じられないかと。ロマンかな。

詩人の長田弘氏は2015年に亡くなられていたこと、そして(なんと!)自分と同じ杉並区民だったことに少し驚きました。加えて、翻訳家の青山南氏が実弟であることも新発見。もちろんご両人とも自分が一方的に知っているだけです。

機会あれば、練馬区の至宝「白山神社の大ケヤキ」会いに行ってください。

良い感じです。

この1冊でした

詩の樹の下で

 

詩の樹の下で