きっかけは、ジュネの「泥棒日記」を読もうと思ったことですが、自分の場合読めば感じる?という訳にはいかず、いろいろと予備知識を蓄えようかと思った… あげくに行き着いた(読み着いた?)次第である。
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特別な友情 –フランスBL小説セレクション–
BLとはboys loveの略とのことだが、この手のジャンルが存在していたのは知っていたものの、申し訳ないが自分はあまり共感を得られなかった。仮にこれが異性同士と読み換えても共感しない自分を感じるということであれば、自分はあまりロマンス向きの体質ではないのかもなと。
- ロジェ・ペールフィット『特別な友情』(抄)
- アンドレ・ジッド『ラミエ』
- ロジェ・マルタン・デュ・ガール『灰色のノード』(『チボー家の人々』より)
- マルセル・プルースト『ソドムとゴモラⅠ』(『失われた時を求めて』より)
- ポール・ヴェルレーヌ/アルチュール・ランボー『尻の穴のソネット』
- ポール・ヴェルレーヌ/アルチュール・ランボー『往復所管』
- ラシルド『ムッシュー・ヴィーナス』(抄)
- ジャン・コクトー『友は眠る』
- ジャコモ・カサノヴァ『わが障害の物語』(第一巻第十一章より)
- ジャン・ジュネ『泥棒日記』(抄)
- ジョリ=カルル・ユイスマンス『さかさま』(第九章より)
- マルキ・ド・サド『閨房哲学』
意外だったのは「チボー家の人々」がラインナップに入っていたことだが、別にBLが主題という訳でもなさそうで、大河ドラマの小ネタとしては生じる話題なのかもしれない。お家物語は好きなので、読まねばリストに入っていただけに、えっつ!となった。
「失われた時を求めて」も老後の楽しみに回してあるけど、こちらは割とBLは重要な要素なのではないか??
これを機会に「チボー家の人々」以外にもフランス翻訳者として著名な山内義雄氏やアンドレ・ジッド、イヴリン・ウォーなど関連するフランスねたが色々出てきたので、楽しみ増えました、うふ。
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泥棒日記
読み進めるのは、なかなかに難しい1冊であり、たまたま導いてくれる小冊子に支えられながら読んだ。
ジャン・ジュネ/朝吹三吉(新潮文庫)
もし読者が、私がこのように、見世物小屋とか、監獄、花々、瀆神的な(教会内での)盗み、駅、国境、麻薬、水夫、港、小便所、葬式、曖昧宿の部屋、などという小道具を利用し、それえから陳腐なメロドラマを作りあげ、詩と安易な風変わりな情調とを混同しているとして、わたしを非難するとしたら、なんと答えよう? わたしは、わたしが無法者たちを、彼らの肉体の美しさ以外のいかなる美しさをも必要とせずに、愛するのだということはすでに記した。
読み終えてみれば、単純に妄想?する「泥棒日記」とは異なる方向から攻めてきた小説ではあるものの、なかなかにピッタリなタイトルだと思った。
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関連する映画を集めてみた
真っ先にこちら。
ブエノス・アイレス
この種の人間関係は共感できないに違いないとしながらも、これは好きな映画。むしろ、レスリー・チャンが好きなのかも。
さらば、我が愛/覇王別姫
チェン・カイコーもいいわ、やっぱり。
モーリス
原作はジェイムズ・アイボリーだけど、それ以上にヒュー・グランドがフレッシュではないか?
自分にとってのイギリスのイメージだな。
月と太陽に背いて
ヴェルレーヌとランボーというフランスねただけど、主演はアメリカ人のディ・カプリオ。「タイタニック」より全然好きな作品だけど、やっぱりフランス語で観たいかなと。
御法度
正直あまり衆道とかBLとかなく、ただただ松田龍平の異質な感じが好きだった。