「印度放浪」
図らずも気になっていた藤原新也氏の写真なのだが、写真展をきっかけに積読から掘り出してきて「いさ出陣!」のごとく読み始めた。
タイトル | 印度放浪 |
著者 | 藤原新也 |
出版社 | 朝日文庫 |
造本・装幀 江並直美
内容紹介
有名な
人間は犬に食われるほど自由だ
の1冊ですね。第一章で写真とともに語られてます。
文庫本なので、概ね次ような構成
- 十五年目の自白
- 語録
- 第一章
- 昨日への旅
- さらば、カシミール
- 少年
- 寄生虫
- 野ネズミの食った果実
- 生残り戦士の描いた朽ちはてる前のパン
- 二円三十銭のマハトマ・ガンジー
- 聖者、あるいは花の乞食道
- ハダシのインド人との対話
- 第二章
- 鴉<からす>
- 火葬
- 砂嵐
- 死神
- からさわぎ
- ヒンドウ
- 鴨<かも>
- 鳶<とんび>
- あとがき
- 熱球の下
第二章はインド再訪で綴られているものですが、やはり第一章の方が俄然パンチ力がある。第二章は少々客観的な視線で語られているせいか、自分は中弛んでしまいました、はい。第一章は結構文章に吸引されている感じだった。
こちらもどうぞ。
NHKの日曜美術館でも特集されてましたが、自分も時流に乗って世田谷美術館に行ってきた。上記で紹介した内容の画像もあるので是非に!
この1冊でした(Amazon)
「インド行脚」
なんと、大好きな旺文社文庫にもありました。
タイトル | インド行脚 |
著者 | 藤原新也 |
出版社 | 旺文社文庫 |
構成 斎藤章
内容紹介
こちらは、著者本人のあとがきによれば、
この「インド行脚」は、「インド放浪」と「チベット放浪」の間に埋もれたままこれまで単行本として発表されることがなかった小品である。具体的に言えば、この旅は「インド放浪」がもたられさた最初の二度の旅ののち、三たび半年ほどインド全土を巡った時に書かれ、撮られたものである。
ラインナップは下記のとおり。
- 聖群
- 樹々に近づく
- バラナシの淵
- 花
- 旅人
- 聖海
- 聖物
- 石
- 彼岸
- 日輪
「インド放浪」の初めてインドを訪れたときの有無を言わせない第一章の比べ、第二章が少しひいた感じがあっただけに、実はこの作品もあまりパンチ力を期待してなかった。にも関わらず、何なのだろう… この作品は実体験が元になっていたせいか、「インド放浪」第一章ほどではないけど、わりと作品への吸引力を感じられながら読めました。
積読に「チベット放浪」はないが、巡り合わせがあれば読んでみたい。加えて、新也氏のインド諸国放浪ものばかりでなく、日本を撮った&語ったも俄然読みたい。